道の駅うきは近くの果樹園で待ち合わせて取材を行います。天気も良く、この時期にしては珍しく温かさを感じます。取材でお邪魔したのは、農業を始めて4年目の宮崎摩耶さん。白のサングラスと髪をUPにしての剪定(センテイ)作業中。「カッコイイ!」もしくは、「農家?」そう感じたのは私だけではないはず。

剪定作業中の樹木の写真です。これ、何の木だかわかりますか?正解は「桃」です。この時期剪定を行い、6月頃に実がなる準備中です。

「果樹には、共通する剪定の規則があります。でも、桃に特有の規則もあって、実際の果樹を見て、規則と照らし合わせて見極めながら剪定していきます。」と解説してくれました。「実は、桃の栽培は今年、初めて挑戦するんです。」と話してくれます。「?」と私が不思議そうな顔をすると「以前は、田主丸で柿やブドウを栽培していました。でも、昨年と一昨年の大雨で畑の地下水脈が変わったようで、地面がびちゃびちゃ。土を掘り起こすとすぐに水が噴き出るぐらいでした。地主さんから借りて果樹を栽培していましたが、それが出来なくなりました。困り果てていたところ、縁あって、この土地を貸してくれる方に会ったんです。柿、ブドウ、桃、梨とやれば、ここらで生産する全ての種類の果物はコンプリートしますよ。」と笑い飛ばす明るさがまた、カッコイイ!「この辺りは、黒ボク土という耳納ではこの辺りでしか見られない火山灰の土壌なんです。実は、あまり果樹栽培には向いていません。それを何とかする為に土を作り変えていくというのが楽しいんです。」と土づくりの楽しさを教えてくれます。
以前は、どんな職業?と聞いてみると「ヨガのインストラクター」とかなり意外な回答。
「コロナを機に、インストラクターの仕事が激減しました。どうやって生活していこうかと。考えに考えて、たどり着いたのが農業でした。初めて有機栽培のほうれん草を食べたときは衝撃でした、美味しすぎました。どんなに体をケアしても、体に入れるものが健康なものじゃないと、やっぱり体も健康じゃなくなります。そのことに気づいて農業の学校に行って、勉強を始めました。気づいたのは、土が健康じゃないと健康な作物は出来なくなるということ。今は、どっぷり土づくりにはまっています。」なるほど!色々と腑に落ちてきます。
「そして、ここの土づくりの秘密はこれです。」と、教えてくれたのが、この土の写真。「実は、これ竹チップと肥料をオリジナルで掛け合わせたものです。この肥料で黒ボク土が果樹にも良い土になるし、桃の糖度も上がるんです。竹チップは竹林の整備作業に参加してもらってきたものです。」と笑顔で教えてくれます。

そうやっていると、この土地を貸してくれた青木周太さんが偶然にも到着。周太さんに話を聞くと、「宮崎さんは、土づくりのプロ。彼女に任せておけば安心して美味しい桃やナシが出来ます。」と信頼しきっています。二人ともサングラスをかけてとても農業をしている格好とは思えません。てきぱきと手際よく剪定後の枝を集めて、焼却場所へ運んでいきます。

「実は、3月から新しい事業を始めるために現在2人で準備中です。農業の現状はとても厳しくて、中小規模の農家はとても生活できない状況になってきています。何とか現状を変えたくて新しい事業を予定しています。そのために毎月1回、勉強会を始めていきます。ぜひ楽しみにしていてください。」とまた笑顔で教えてくれました。そして、剪定後の枝を集めて、軽トラックで「また、会いしましょう!」と颯爽と去っていきます。

農業以外からの事業参入だからこそ、農業の大切さも、現状の課題もしっかりわかります。宮崎さんの新しい農業の形、楽しみです。
あっ!忘れてました、今回のタイトルの答え合わせです。ここまで、読んでくれたらわかりますよね?ヨガ+農業女子=宮崎摩耶さんでしたー。
